【医療相談009】妊娠中、水分をいくら摂取しても喉が渇く

妊娠中、水分をいくら摂取しても喉が渇く

 

【相談内容】 現在、妊娠6ヶ月です。水分をいくら摂取しても喉が渇き悩んでいます。何か病気でしょうか。また、病院に行くとすれば何科を受診すれば良いのでしょうか?お教えてください。 36歳 女性・会社員

 

【アドバイス】 妊娠中に喉が渇く症状はよくあります。妊娠中は体内の水分需要が増え、喉が渇きやすくなることがあります。こまめな水分摂取が大切です。ただし、あまりに喉が渇く場合は、腎臓や糖尿病、自己免疫疾患などが関与している可能性があります。まずは産婦人科の主治医に相談してください。

以下に妊娠中以外で「喉の渇き」に関連する主な症状と考えられる病気、受診すべき診療科を示します。

 

1.水分をいくら摂取しても喉が渇く場合 風邪や腸炎などの体調不良による脱水状態が考えられます。塩分を含んだOS-1やスポーツドリンクを積極的に飲むと改善する場合があります。改善しない場合は内科や内分泌内科を受診してください。

2.喉の渇きが改善せず、頻尿がある場合 水分をこまめに摂取することで症状が落ち着く可能性がありますが、改善しない場合は糖尿病や腎炎、副甲状腺機能亢進症などが疑われます。内分泌内科を受診してください。

3.喉の渇きと共に咳が出る場合 空気の乾燥が原因と考えられます。加湿器を使用して十分な保湿を心掛けてください。咳がひどい場合は気管支炎などの可能性があるため、呼吸器内科を受診すると良いでしょう。

4.喉の渇きと共に頭痛がある場合 稀に尿崩症の可能性があります。脳腫瘍や脳の損傷が原因で発症し、多尿になる病気です。脳神経外科や内分泌内科を受診してください。

5.ストレスが強く、喉の渇きがひどい場合 ストレスが交感神経を刺激し、唾液の分泌が減少することがあります。ストレスを取り除く努力が必要ですが、こまめな水分補給も大切です。ストレスが強い場合は精神科や心療内科の受診をお勧めします。

6.突然喉の渇きと頻尿がひどくなり、腹痛・吐き気・呼吸困難がある場合 複数の症状がある場合、糖尿病ケトアシドーシスなどの病気が考えられます。すぐに入院して点滴治療が必要ですので、内科・糖尿病内科・内分泌内科を受診してください。