【医療相談017】安静時狭心症

安静時狭心症

 

【相談内容】
3年ほど前、夜中に咳が止まらない症状が続き、病院で安静時狭心症の疑いがあると言われ、薬を飲んでいました。症状が落ち着いてきたので昨年2月に薬を止めましたが、今年の2月に息苦しさを感じ、1週間だけ薬を再開しました。最近、時々息苦しさや痰が切れない状態が続いています。本当に狭心症でしょうか? 健康診断の心電図では毎年異常なしです。
59歳 会社員 男性

 

【アドバイス】
息苦しさや痰が出るとのことですが、タバコを吸っていないでしょうか?もし吸っている場合は禁煙をお勧めします。
また、息苦しさや痰の症状は、心臓よりも気管支や肺の異常の可能性が高いため、胸部レントゲンや痰の検査を受けることを推奨します。これらは簡単にできる検査ですので、医療機関での診察を受け、主治医とよくご相談ください。

安静時狭心症は、安静時に狭心発作が起こるもので、典型的には夜間や早朝に胸が苦しい、圧迫感や胸痛が現れます。このような場合、冠動脈に大きな異常は見られず、症状がない時の心電図は正常であることが多いです。
ただし、症状が出ている時の心電図やカテーテル検査を行うことで、冠動脈の異常を確認できます。今回の症状からは、狭心症の可能性は低いと考えられます。夜間の咳だけでは、安静時狭心症の可能性は低いですが、主治医と再度相談することが重要です。

また、狭心症でも咳が出ることはありますが、多くの場合、他の症状が伴います。息苦しさや痰が心臓から来ている可能性も低いと考えられます。これらの症状は、心臓の機能が大幅に低下した場合に起こることが多く、安静時だけでなく労作時にも症状が出ることが一般的です。

狭心症は、症状が出ている時に心電図を取ることで確定しますが、症状が出ていない時の診察では異常が見つからないことが多いです。24時間心電図の検査もありますので、主治医と相談し、必要な検査を受けることをお勧めします。