【医療相談006】爪水虫…ネイルのせい?

【相談内容】

ご相談です。4~5か月前から足の爪全体が黄白く曇ったような感じがあり、近所のドラッグストアの薬剤師さんから「爪水虫だと思うのでこの薬でケアしてみてください」と言われ、「クロマイ-P軟膏AS」という塗り薬を購入し、毎日入浴後に塗っていますが、良くなるどころか、最近では黄茶色になってきています。本当に爪水虫なのでしょうか?他の病気の可能性は無いのでしょうか?と心配になってきました。また、私は10代後半からペディキュアを塗っていますが、塗り続けても大丈夫でしょうか?

42歳 女性・会社員


【アドバイス】

まず、薬剤師さんの薦めで「軟膏」を購入されたとのことですが、これは固い爪水虫には全く効果がありません。

さて、ご質問の件はおそらく「爪白癬(爪水虫)」だと思われますが、診察しないと断言できないため、一度皮膚科を受診してください。一般的には、水虫の他に似た症状の病気として、足湿疹、汗疱(カンポウ)、掌蹠膿疱症などが考えられますが、ご相談者の状況からこれらの可能性は低いと思われます。

爪水虫であれば皮膚科での簡単な検査(顕微鏡で菌の有無を見る)で、その場で診断ができ、飲み薬(ホスラブコナゾールやテルビナフィン等)を処方されるはずです。まれに、この薬は一部の方に肝機能障害が出ることもあるため、必ず皮膚科の先生の指示に従ってください。

爪水虫の場合、軟膏タイプの塗り薬は固い爪に邪魔されて全く効果が望めません。内服薬で体の中から白癬菌の除菌をすることが重要です。早ければ2~3か月の服用で効果が出てくると思います。

また、糖尿病や血糖値に異常はありませんか?爪水虫は足の水虫(白癬菌)が時間をかけて硬い爪の下に増殖した状態です。血糖値が高い(末梢血管の血流が悪い)状況で放置しておくと重篤な合併症(壊疽~切断など)を引き起こす可能性があるため、早めの受診をお勧めします。

最後に、ペディキュアの件ですが、除光液で爪が乾燥するため、完治するまでは控える方が賢明です。こちらも皮膚科の先生にお尋ねください。