【相談】
9歳の娘のことでご相談です。
小さい頃から卵を食べると、必ずお腹を壊し、成長するにつれ、だんだん症状が酷くなってきました。病院で血液検査をしたのですが、アレルギー反応は特にありませんでした。とりあえず、食べないようにと言われたのですが、やっぱりアレルギーなのでしょうか？症状をまとめると、次の通りです。
○食べてから最短15分で、腹痛、下痢、発熱、悪寒、顔面蒼白、冷や汗が出る。
○必ず症状が出るもの＝卵料理全般、カスタードクリーム、プリン、マヨネーズ
○一定量を食べると症状が出るもの＝ケーキ（1個以上）等
○あまり出ないもの＝食パン、練り製品（かまぼこなど）
背中や胸に湿疹も出ているのですが、これも卵が原因なのでしょうか？皮膚科に行ったら原因がわからないと言われました。
【アドバイス】
お答えしますと、はっきり「卵アレルギー」です。
卵を除去されることと、皮膚科ではなく内科のアレルギー専門医、それも大学病院に行かれることをお勧めします。
皮膚科では従来、食物除去はしません。お嬢さんの病気は卵を食べるとはっきり症状が出るので、それは卵負荷試験といって、すでにアレルギーを調べる検査にもなっていて、はっきり原因となっています。三鷹にお住まいとのことですので、三鷹の杏林大学病院、八王子の東京医科大学の内科か小児科のアレルギー外来を訪れるべきでしょう。病院では、まずはしばらく卵除去を続けるよう言われると思われます。近所のアレルギーを標榜している方よりは症状が厳しいので大学病院をお勧めしますが、できれば、受診された皮膚科または血液検査をされた病院に行かれて「紹介状」を書いていただくと、よりスムースな受診ができます。
ちなみに、鶏卵はアレルゲンになりやすい食品ですが、成長と共に耐性がつきやすいと言われています。卵白は生のものも加熱したものもアレルギーを起こす力が強く、反対に加熱した卵黄は弱くなることがあります。
以下に卵を使った食品をアレルギー反応が強い順にお伝えしておきます。
1）生卵、生卵に近いもの～生卵、マヨネーズ、アイスクリーム、メレンゲなど
2）半熟卵～オムレツ、たこ焼き、お好み焼き、どんぶり物など
3）卵を加熱したもの～卵焼き、薄焼き卵、茶碗蒸し、かきたま汁など
4）卵の入っている料理～ハンバーグ、天ぷらの衣、とんかつなど
5) 卵を使ったお菓子～カステラ、クッキーなど
6) 卵をつなぎに使った練り製品～かまぼこ、ちくわ、ウィンナー、麺など
なお、イクラやタラコのような魚卵は鶏卵アレルギーとは無関係です。