【医療相談012】坐骨神経痛に関するアドバイス

相談内容

初めてご相談申し上げます。昔から腰痛の持病があったのですが、ここ2、3年ぎっくり腰を患ってから、たびたび腰痛に見舞われ、お尻から右足首にかけてひどく痛みます。坐骨神経痛だと診断されましたが、椎間板ヘルニアではないと言われました。ひどいときは右側の腰が曲がって突き出たようになります。何か良い治療方法はないものでしょうか。今は患部を暖めているだけの状態です。 62歳 男性 

アドバイス

座骨神経痛と診断されたとのことですが、最近の話でしょうか? 動き始めや寝返りにより腰痛や下肢の痛みが出ますか?

脚の痛みやしびれがある場合、原因の1つとして坐骨神経痛が考えられますので、整形外科や脳神経外科を受診してください。坐骨神経は脚の太ももに向かう神経で、坐骨神経そのものや坐骨神経とつながる腰の神経(腰神経)の圧迫が原因になります。圧迫が起こる原因は、腰部椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などが考えられます。

坐骨神経痛が疑われる場合は、どの神経がどのように圧迫を受けているかを調べることが治療において大切です。診察に加えて、MRI検査やCT検査などの画像検査が行われ、原因に応じて治療方針が決まります。

治療には大きく分けて以下の方法があります:

  1. 保存的治療

    • 痛み止めの内服薬(鎮痛消炎剤など)
    • 貼付薬(湿布)
    • 腰椎固定(コルセット)
    • 神経ブロック(局所麻酔)
    • 理学療法(温熱療法、筋力強化運動)
  2. 積極的治療

    • 保存療法で効果がない場合や、神経の障害によって筋力低下や排尿の障害がある場合、原因が画像検査ではっきりしており手術による改善効果が見込まれる場合には手術が勧められることがあります。

座骨神経のような痛みがあり、MRI検査でもヘルニアが否定される場合には、椎弓関節症とそれによる脊椎神経後枝の刺激症状による臀部や大腿後面の疼痛が考えられます。

具体的な対策

  1. 温熱療法:患部を暖めることは痛みを和らげるのに効果的です。
  2. 背筋力強化運動:再発予防のために背筋力を強化する運動を取り入れることが重要です。

医療機関での相談

坐骨神経痛は症状の原因や状態により治療法が異なるため、専門医の診察を受けることが推奨されます。

その他の考慮点

  • 生活習慣の改善:体重管理や適度な運動を取り入れること。
  • 姿勢の改善:長時間同じ姿勢を続けないようにすること。
  • 適切な診断と治療を受けて、早期の改善を目指しましょう。